2007年09月25日

Microsoftの圧力

 イギリスのLinuxユーザーが直面するMicrosoftからの脅威は、これまで考えられていたより大きくなる可能性がある。しかし、オープンソースによって特許を侵害されたと主張するMicrosoftによってイギリスのオープンソースユーザーが危機に晒される可能性は、米国のユーザーに比べてはるかに低いと、専門家たちは考えているようだ。

 Microsoftは、Linuxなどのオープンソースソフトウェアが、235件に及ぶ同社の特許を侵害していると主張している。同社は対象となっている特許を明らかにしていないが、同社がイギリスで持つ特許の数は米国よりはるかに少ないことから、同社から訴えられるリスクはイギリスの方が低いはずだと、法律事務所Moorcrofts Corporate Lawの事務弁護士、Andrew Katz氏は述べている。

 ただし、イギリスのノッティンガムに本拠を置く特許法律事務所Eric Potter Clarksonの弁護士David Pearce氏は、Microsoftが持つイギリスで有効な特許の数は、Katz氏が指摘した51件という特許出願件数よりも多いはずだと、法律関係のブログ「IPKat」で述べている。Pearce氏はその理由として、Microsoftはヨーロッパでも数百件の特許を取得しており、イギリスの裁判所の判断次第ではこれらの特許がイギリスで効力を持つ可能性があるからだと説明している。

 これに対してKatz氏は、「400件(の特許)がイギリス国内で効力を持ったとしても、その数は米国よりはるかに少ない。このことはイギリスの制度が米国と大きく異なっていることを示すもので、これこそが注目すべき重要な点だ」と指摘する。

 Katz氏によれば、欧州特許庁は、Microsoftが申請した4341件の特許のうち431件の特許を認めているという。一方、米国が同社に与えている特許は7000件を超える。

 一方、ヨーロッパの特許はイギリスの特許よりもはるかに魅力的だとPearce氏は言う。「その理由は明らかで、費用だけの問題ではない。今では、ほとんどの大企業が、イギリス特許庁よりも欧州特許庁での特許申請をはるかに優先している」(Pearce氏)

 Microsoftがヨーロッパで持つ431件の特許は、その多くがマウスなどのハードウェアに関する特許であるため、Linux関連の訴訟には関係ないと見られている。

 「イギリス特許庁で処理された51件の出願を短期間で大まかに調べたところ、ハードウェア関係の特許の割合は、米国での(Microsoftの)特許を無作為に抽出して調べた結果と比べてはるかに高いようだった」とKatz氏は述べている。

 しかし、Pearce氏によれば、ソフトウェア特許に対するヨーロッパの姿勢はKatz氏の言うほど厳格なものではないという。「ヨーロッパは、実際、ソフトウェアに特許を『与えている』。しかも長年にわたってだ」とPearce氏は語っている。

 1999年以降、コンピュータプログラム製品に対する特許の認定には複雑な基準が課されている。Pearce氏は、「(特許の認可は)『技術的効果』、つまり単なるコンピュータプログラムの範囲を超える効果との関連によって決められている」と説明したうえで、「コンピュータが工業生産に使われている場合はこうした基準も理解できるが、一般的に使われるコンピュータアプリケーションに適用するのは理解しがたい」と述べている。

 この基準は完全に「抜け道」となっており、特許弁理士たちはこれを利用して、コンピュータソフトウェアの特許性に関してヨーロッパで定められた除外条項をうまくかいくぐろうとしていると、Pearce氏は指摘する。欧州特許条約とイギリス特許法は「コンピュータソフトウェア『それ自体』には特許性がないと明示している。そして明らかに、この『それ自体』という一節が、多くの論争を生む原因となっている」(Pearce氏)

 仮にMicrosoftの持つLinux関連特許がイギリスで合法だとしても、Microsoftはコンピュータプログラム提供者に対し、 Microsoftの発明品を利用できる手段を提供した者を「間接侵害」で訴えることはできても、コンピュータプログラムを侵害したとして「直接侵害」で訴えることはできない。

 「この違いは立証の度合いと責任に関する違いであり、関連する特許権の行使を事実上難しくするものだ」とPearce氏は説明する。「ただし、必ずしも特許全体が無効なわけではなく、部分的に無効となるにすぎない。したがって、このためにMicrosoftが訴えを起こせなくなるわけではないが、同社が勝訴するのは少し難しくなるだろう」(Pearce氏)

 こうしたことから、Katz氏とPearce氏は、Microsoftがイギリスのオープンソースユーザーに対して特許侵害訴訟を起こす可能性は非常に低いという点では、意見が一致している。また、イギリス特許庁は、最近(Aerotel Medical Systemsが提出した)2件の出願を却下して以降、コンピュータプログラムの特許を認めていない。

 ただし、すでに認められている特許の状況については、さらなる判例が出ない限りわからないと、Pearce氏は語っている。


http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20356938,00.htm?ref=rss

NovellにXandrosとLinspire・・・Microsoftと特許保護契約を締結した方々です。
Canonical(今をときめくUbuntuです ^^)やRed Hat、それにMandrivaこちらは契約を拒否したディストリビューション。Novellは別にして、"締結組"はなんとなくパッとしない顔ぶれですな。


Linuxのディストリビュータだけではなく、Microsoftの圧力はオープンソースを利用しているユーザをも対象にしだしたようです。Microsoftが大嫌いな人には、いままで以上に嫌われるでしょうから脅すだけで実際には訴訟に持ち込んだりはしないのではないかと、個人的には楽観しているのですが、どうでしょう。


アンチMicrosoftにとっては、いろんなシーンでただでさえ肩身の狭い思いを味わっているのに、ひどい仕打ばかり受けますね。


posted by media_aidem at 10:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT関連
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